横浜どうぶつ歯科

横浜どうぶつ歯科はおかの動物病院内に併設された犬猫の歯科・口腔外科専門施設です。
お口の事でお困りの際にはご相談ください。連絡先は「おかの動物病院」でお願い致します。

犬猫の歯科について

人間の口の中は、数百種類、数億個以上の細菌がいて、体の中で最多と言われています。
細菌が原因となって引き起こされる歯周病には、30歳以上の成人の80%以上がかかっていると言われています。
35歳以上で歯周病に問題のない健康な歯肉を持った人は100人に1人もいないといわれています。

これは人間でのお話です。
歯科のホームページを閲覧すると決まり文句のように出てきます。

さて、動物達ではどうでしょう??

動物達も同様に、今まで3歳以上の犬・猫の80%以上が歯周病を持っているといわれていましたが、小型犬が中心の日本では1才以上の犬は約90%以上が何らかの歯周病を持っていると言われ始めました。
歯周病は読んで字のごとく、「歯の周りの病」で、歯の病気ではありません。歯周組織(歯の周りの構造)を壊す恐ろしい感染症です。また、歯周病は心臓や腎臓などの全身性の疾患との関連性が報告されています。口腔内の環境を清潔に維持することは、他の病気にならないためにも必要なことです。

重度の歯周病 重度の歯周病
重度の歯周病です。黄色の円の部分は歯周病によって、歯肉、顎の骨など大部分が溶けています。また、細菌による影響が反対側の根っこにも及んでいます。(赤矢印

飼い主様の中では「デンタルケアが大切」とわかっていても、動物達がハミガキなどを嫌がる、やり方がわからないなどで困っている場合が多いと思われます。
また、歯周病は飼い主様が気付きにくい病気であるため、重篤化しやすいと言われています。
動物病院での早期歯科検診・歯科治療と日常的なホームデンタルケアがとても大切です。

おかの動物病院での歯科検診・歯科治療・口腔外科

歯科治療および口腔外科は多岐にわたります。

歯科処置風景 歯科処置風景
当院の歯科処置風景です。術者はスコープ(拡大鏡)を装着し、ガウンやグローブなどで細菌感染を防ぎます。また、口腔外バキュームを使用して、浮遊する細菌やウイルスを吸引しています。

予防歯科、治療歯科、口腔外科

予防歯科
 動物病院でのデンタルケア(PMTC)
 歯科検査および歯科レントゲン撮影
 スケーリングルートプレーニング(SRP:Scaling Root Planing)
 ポリッシングシーリング
 ホームデンタルケア
口腔外科および治療歯科
子犬子猫の歯科検診

予防歯科について

動物病院での口腔処置は、歯科治療よりも口腔外科(抜歯)が大半を占めます。

これは予防歯科が普及していないために歯周病が悪化し、抜歯するという流れです。

予防歯科とは、専門的な動物病院で行う歯科処置(PMTC:Professional Mechanical Tooth Cleaning専門家による機械的歯面清掃)ホームデンタルケア(ご自宅で行うケア)のことを指します。

当院は、歯が痛くなってから治療をする、歯がグラグラになってから歯周病の治療をするのではなく、犬猫の歯が痛くならないように、歯周病にならないように、人と同じように犬猫も予防歯科が普及してほしいと願っています。

アメリカ獣医歯科のガイドラインでは次のように提案されています。

麻酔下における歯科手技の頻度
 ・健康な口を持つペットの場合、12ヶ月ごとに実施
 ・歯肉炎のペットの場合、6ヶ月ごとに実施
 ・歯周炎のあるペットの場合、3~6ヶ月ごとに実施
 ・高度な歯周病のあるペットは毎月治療を行い、病気が制御されるまで
 ※無麻酔での処置は推奨されていません。虐待と考えられています。
 出典:AHAA : dental guide line  WSAVA : Global Dental Guidelines

いかがでしょうか?
日本ではまだ普及していません(知られていない)が、欧米では健康な犬や猫でも1年に1回麻酔をかけて歯科検診・歯科処置を受けることが推奨されています。年1回の麻酔の危険性よりも無処置の歯周病の方が体にとって有害であると判断されています。

動物たちの歯を守るためにも、当院は予防歯科を強く推奨いたします。

※当院は麻酔に関して特に注意を払っています。麻酔に関する不安などはこちらをご覧ください。
麻酔下で行う予防歯科処置はPMTCと歯科検診(レントゲン撮影、プロービング)です。

PMTCとは?

PMTCとは?

人では3~6ヶ月に1回、プロのクリーニングケア=PMTCを受けて歯をきれいにして、次にクリーニングケアを受けるまでの間は、自宅で正しい歯みがきをしてその状態をできるだけキープすることが重要とされています。

※一般的な「歯石取り」と言われるものと当院のPMTCは全く違います。
当院では、単に歯石を取ることだけではなく、以下の事を全ての子で行っています。

歯科ユニット 拡大鏡(手術用ルーペ)
当院で使用している歯科ユニットと拡大鏡(手術用ルーペ)です。

歯科検査および歯科レントゲン撮影

全ての歯をチェックし、歯科レントゲンをフルマウス(全ての歯)で撮影します。歯科処置の多くは、歯根(歯のねっこ)に問題があり、外見だけでは病変の有無を確認できないからです。
歯周病、歯内疾患、欠歯、顎の骨折などは歯科レントゲンにて診断いたします。これらの診断には歯科レントゲン撮影が必須であり、歯科レントゲン撮影ができない場合には見逃す事となります。
正しい診断をする、事前に危険を察知するためにも、歯科レントゲンによる検査は絶対に必要です。しかし、全国の動物病院を見てみても、この歯科レントゲンを持っている施設は数%と言われています。歯科レントゲンを撮影せずに、歯科処置を行っている病院がほとんどであるということです。

歯の撮影 歯の撮影
口腔内の全ての歯を撮影します。映像はパソコンで管理されており、データをすべて飼い主様にお渡ししています。

隠れ歯周病(見た目ではわかりにくい歯周病)

隠れ歯周病 隠れ歯周病
一見、歯石の付着も少なく問題がなさそうに感じます(黄色円)。しかし、レントゲンをとると垂直性の骨吸収が重度です(赤矢印)。
隠れ歯周病 隠れ歯周病
プローブがかなり奥まで挿入できます(赤矢印)。これもレントゲン検査を実施しないと、詳細が分からず、治療ができません。レントゲン検査ができないと見逃される症例です。

スケーリング、ルートプレーニング(SRP:Scaling Root Planing)

スケーリング(scaling)

歯科専用の歯科ユニットを使用して行います。歯面(縁上、縁下)の歯石やバイオフィルムを除去します。スケーリングは下手にやるとエナメル質を傷つけるため、細心の注意を払って行います。

スケーリング スケーリング
スケーラーチップ、切削や歯を分割する時に使用するバーです。歯石除去だけでも数種類のチップを使い分けます。
超音波スケーラーでの歯石除去です。歯に傷をつけないように繊細に行います。

ルートプレーニング(Root Planing)

歯周ポケット内部の歯石や歯根表面の汚染されたセメント質を除去し、歯の根(root)を硬く滑らかに(plane)にする処置です。専用のスケーラーチップやキュレットを使用して行います。

ルートプレーニング ルートプレーニング
この処置が歯周病治療には特に重要で、痛みが伴うため無麻酔の状態では実施できません。無麻酔での歯石取りはこの処置が行えないために、歯周病の治療としては効果がほとんどありません。無麻酔歯石取りで一見良くなったと勘違いしてしまいますが、実際は表面の歯石(縁上の歯石)をとっているだけなので、歯周病の予防にもほとんどなっていないのです。
ポリッシング

歯科専用の歯科ユニットを使用して行います。
ポリッシングは、歯面を整えるために専用のペーストを付けて研磨をします。

ポリッシングの写真 ポリッシングの写真
ブラシやカップを使って、歯面を研磨します。
シーリング

欧米で使用されているシーリング剤を輸入して利用しています。
歯の表面をシールして、歯石の付着を防ぎます。

ポリッシングの写真

当院では上記の事を一般的な歯科処置として行っています。
抜歯などその他の処置は、この処置を行なった後に実施します。

処置時間は「単に歯石をとるだけ」ではありませんので、早くても1時間半から2時間かかります。単に歯石を取るだけではお口のトラブルは改善されません。種々の手技を駆使して、口腔内の環境を改善させます!

改善例
改善例

歯周ポケット内の掃除をしっかりと行ったため、術後6か月では歯周組織の改善が確認されています(術前と術後6か月で比較すると、矢印と赤円の黒い部分が減少しています)

ホームデンタルケア

お口の中を清潔に保つためには、ホームデンタルケアが重要です。むしろ、動物病院での治療よりも、もっともっと重要です。

昨今では、ホームデンタルケアのアイテムがたくさんあります。
ブラシ、ガーゼ、ガム、塗り薬など様々です。
はじめに絶対にやってはいけない「禁止事項」のお話しです。

硬いものはだめ

犬猫と人の歯の大きな違いとして、犬猫は獲物を仕留めるたり肉を切り裂くために、歯が尖っています。人はご飯をよく噛んで食べましょうといわれていますが、犬猫はよく噛んで食べる動物ではありません。飲み込めるサイズまで細かくしたら、すぐに飲み込んでしまいます。ものをよく噛んで食べる動物ではありません。
また、噛む力が強いのは「歯」が強いからではなく、顎の筋肉が発達しているからです。
犬猫の歯は「人より弱く、壊れやすい」と思ってください。そして、ハサミの役割をなす構造なので、硬いものが噛める歯ではありません。歯に良いからといって、硬い「おやつ」や「おもちゃ」をあげるのは逆効果です。歯にとって有害以外なにものでもないので、絶対に硬いものはあげないでください。

ホームデンタルケア ホームデンタルケア
写真のように、歯が尖っています。
奥歯はハサミのように噛み合わせます。
ホームデンタルケア
硬いものを奥歯で噛むと、歯の先に負担がかかり破折します。

「歯に良い」「歯が強くなる」などを謳って、骨や角、ヒヅメや硬いおもちゃが売っています。これらは歯にとって、あまり良いものではありません。
また、かむことによって歯が強くなることはありません。
硬いものをかむと歯石が取れるということがありますが、たまたま取れているだけです。歯が折れる可能性の方が高いので、歯石を取るならばしっかりと安全に歯科処置を受けることをおすすめします。
目安として、人間が噛んで硬くて痛いものは、犬猫にとっても硬くて痛いです。人間がかめる硬さで留めてください。

家族の一員である犬や猫は、環境や医療の向上によって寿命が伸びています。長生きになったことにより、歯や口のトラブルも増えています。以前はあまり注目されていなかった歯科ですが、今では歯が原因でさまざまな病気を引き起こすことが知られてきました。お口の健康は、犬猫の健康に直結します。
当院は、歯で困っている犬や猫そして飼い主様を救済したいと強く思っています。お口のトラブルは、どうしても発見が遅くなりがちです。少しでも異変を感じたら、当院の歯科を受診して頂きたいです。また、異変がなくても年1回は歯科の検査とメンテナンスをお勧めいたします。

むりやりブラッシング(歯ブラシ)をやらない

基本的に犬猫は口の中を触られるのを嫌がります。無理に押さえつけてブラッシングをやっても、その時の1回はできたかもしれませんが、その後はよりやらせてくれなくなります。歯ブラシは犬猫と飼い主様の共同作業です。ブラッシングができたら、おやつをあげる、褒めるなど犬猫が喜ぶ見返りが必要です。無理せず肩の力を抜いて取り組んでください。
また、歯周病などがあるとブラッシング自体が痛いので、犬猫が許容できません。その際には麻酔下での歯科処置を実施したあとに、ブラッシングに取り組みましょう。痛みがなくなっているので、きっと許容してくれるはずです。

たくさんあるデンタルグッズの一覧表です。
ご自宅で取り組みやすいものをお使いください。

デンタルグッズの一覧表 デンタルグッズの一覧表
ハミガキのやり方

※すべての行為で動物達をほめる事が重要です。決して、無理にやったり、怒ったりしないでください。ハミガキの成功のポイントは動物が褒められたり、おやつをもらえるなどの「うれしいと思う事」が重要です。

飼い主様も肩の力を抜いて、リラックスしてやりましょう!

ハミガキのやり方
モデル猫
ブリティッシュ・ショートヘアーの五郎丸君
  • STEP1  口のまわりを触られることに慣れよう
    指先や手のひらで口のまわりをマッサージしてください。お互いリラックスして、気持ちの良い雰囲気を作りましょう。いっぱいほめたり、ご褒美をあげて下さい。慣れてきたら唇をめくる練習をします。
    口のまわりを触られることに慣れよう
  • STEP2  口の中を触られることに慣れよう
    指で歯や歯肉に触れられることに慣れさせましょう。
     段階として、
      ①動物用のハミガキ剤を指につけて舐めさせてみる
      ②歯に塗ってみる
      ③歯のうらに塗ってみる
    口の中を触られることに慣れよう 口の中を触られることに慣れよう
  • STEP3  ガーゼやコットンで磨いてみよう
    ブラシに進むまえに、指にガーゼやコットンを巻いて、磨いてみましょう。
    無理せずゆっくりとリラックスしてやってください。
    ガーゼやコットンで磨いてみよう ガーゼやコットンで磨いてみよう
  • STEP4  ブラシを使ってみよう
    最初はブラシに対する恐怖心をなくすために、歯にブラシを一瞬あてて、できれば褒めてあげてください。ブラシへの抵抗がなくなってきたら、徐々に時間を増やして歯磨きをします。前歯から奥歯の方へ進めましょう。
    ブラシを使ってみよう ブラシを使ってみよう
  • ハミガキマスター  
    ここまで進めれば、飼い主様と動物達の努力の賜物です。
    歯の裏を磨きましょう!
    動物は口を長時間あけるのがあまり得意ではありません。時間を分けたりして無理せずに裏を磨きましょう。
ハミガキマスター ハミガキマスター

よく頑張りました!
歯磨きを続けて、いつまでも元気な歯でいましょう!!

ハミガキマスター

いただきます!!
ハミガキマスター

ごちそうさまでした!

口腔外科および治療歯科

治療歯科は一般的な歯科処置を実施した後に行います。
口腔内の腫瘤に関しては、CT撮影や腫瘍専門医の診察が必要な場合があります。その際には二次施設での診察および治療をご提案しています。

口腔外科(抜歯)

歯周病、破折、吸収病巣、口内炎など様々な理由で抜歯を行う事があります。歯を温存したいのですが、残念ながら歯が存在する事で病気が治らない事がございます。病気を治すためにも、抜歯が必要な場合には、歯を抜く事が必要です。「抜歯」というとなんとなく簡単な響きでありますが、メスを使って歯肉を切開し、機械を使って骨を削り、糸を使って縫合します。大変な口腔外科手術となりますので、骨折などの手術と同レベルの処置内容となります。

猫の歯肉口内炎
猫の歯肉口内炎 猫の歯肉口内炎
猫の歯周病と口内炎です。口腔内全体が真っ赤になり激しい痛みを伴います。このような場合には抜歯にて症状を改善かせることがあります。
眼窩膿瘍(根尖周囲病巣)
眼窩膿瘍(根尖周囲病巣) 眼窩膿瘍(根尖周囲病巣) 眼窩膿瘍(根尖周囲病巣)
犬の根尖周囲病巣です。左眼の下が腫れています(赤矢印)。歯の根っこに細菌が住み込み、膿瘍を形成します。プローブが根っこに到達しているのが、レントゲン検査で確認できます(赤矢印)。
多くの場合には抜歯が選択されますが、修復による治療でも改善する場合もございます。その子やご家族に沿った治療をご提案します。
猫の吸収病巣
猫の吸収病巣 猫の吸収病巣
猫の吸収病巣 猫の吸収病巣
猫の歯が溶けてしまう吸収病巣は、3歳以上の猫で25−75%の確率で発生しています。
進行性の病気のため、治すことができず、抜歯の対象とされています。
吸収の過程で、歯が折れることもあり、激痛です。

治療歯科(歯冠修復、抜髄根幹治療、生活歯髄切断法)

硬いモノを咬むことで、歯が割れてしまうことがあります。その際には抜歯ではなく、歯を修復する場合もあります。治せる歯は抜歯をするのではなく、治すべきであると考えています。修復の前提として歯周組織が壊れていないことが必要です。歯周病などで、歯周組織(歯の土台)が壊れている場合には、いくら歯を治しても土台が壊れているので、修復しても治りません。また、修復後は半年ごとに麻酔下でレントゲン検査が必要です。治しっぱなしにすることはできません。

治療歯科(歯冠修復、抜髄根幹治療、生活歯髄切断法) 治療歯科(歯冠修復、抜髄根幹治療、生活歯髄切断法)
歯内を削るファイル(左)と修復する薬剤と機材(右)です。
日本は、人用の短いファイルしかありません(右)。そのため、アメリカから動物用の長いファイルを農林水産省の許可を得て、輸入しています(左2つ)。長いファイルのおかげで、大型犬にも対応できます。
治療歯科(歯冠修復、抜髄根幹治療、生活歯髄切断法) 治療歯科(歯冠修復、抜髄根幹治療、生活歯髄切断法)
ファイルで削っている場面のレントゲン写真(左)と修復した後の写真(右)です。
レントゲンにて歯がしっかりと削れているか、逆に削りすぎていないかを確認します。また、薬剤が奥までしっかりと挿入できているかも確認します。
治療歯科(歯冠修復、抜髄根幹治療、生活歯髄切断法)
外見では修復部位は目立ちません(左)。修復後は6か月、1年、1年半、2年と麻酔下での検診を重ね、治療後の経過を追います(右)

修復できる歯は抜歯をせずに修復する!いつでもご相談ください。

子犬、子猫の歯科検診

犬や猫も人の同様に乳歯から永久歯に生え変わります。子犬と子猫の成長期の歯科検診はとても重要です。当院では子犬子猫は、8−10ヶ月齢くらいまで1ヶ月ごとに歯科検診をすることをお勧めしています。なぜなら、乳歯から永久歯に交代する時期に、お口のトラブルが頻発するからです。

①乳歯遺残と永久歯の欠歯
乳歯遺残と永久歯の欠歯 乳歯遺残と永久歯の欠歯
右上顎犬歯の乳歯が抜けずに残っています(赤矢印:乳歯遺残)。乳歯の根っこもしっかりと残っているので、この乳歯は自然に抜けることは考えにくいです。適切な処置にて乳歯を抜歯する必要があります。また、黄色円の部分にスペースがあります。レントゲン撮影により欠歯と診断できました。
乳歯遺残は歯周病の原因となるだけでなく、歯並びが不整となることがあります。特に下顎の犬歯は重大なトラブルになることが多いので、注意が必要です。

避妊、去勢の時期に一緒に残った乳歯を抜きましょう!とよくあることですが、当院は少し違います。乳歯抜歯が必要な場合には、抜歯にあわせて避妊・去勢手術を実施するか、もしくは乳歯抜歯と避妊・去勢手術を2回に分けて実施します。お口の問題は一生ものです、治療時期を逃したら治るものも治りません。治療の必要性と時期を見極めることが重要です。

②埋伏歯
埋伏歯 埋伏歯
黄色円の部分は埋伏歯です。外見上では欠歯(歯がない)か埋伏歯(歯が埋まっていて生えてきていない)かが判断できません。埋伏歯は嚢胞を作り、顎の骨をとかすことが知られています。様子を見ることは厳禁です。
これらはレントゲン撮影を行うからこそ診断ができます。

歯科での麻酔・疼痛管理について

動物の歯科治療には大きなハードルがあります。

それは麻酔です。 そして麻酔での問題は安全性費用です。

歯周病を対象とした口腔内処置は、動物達にとって侵害行為であって、非常に嫌な事です。
麻酔をかけずにこれら口腔内処置を行うことは、動物達への虐待であると言われています。

無麻酔での歯石取りについて

麻酔をかけずに行う方がお手軽な感じですが、治療効果はかなり少ないと言われています。

当院では虐待行為かつ治療効果が低い歯科処置を行うことができません。
安全に麻酔をかけて、最大限の効果を求めて治療を行います。

また、麻酔費用に関してですが、当院は少し高めの設定かもしれません。
それは当院が麻酔に対してものすごく気を遣い、数種類の薬や医療機器を使用して動物達に安全を提供しているからです。

麻酔処置に絶対安全はありません。
しかし、当院はスタッフ全体で絶対安全に少しでも近づけるように努力します。

麻酔に関して

避妊去勢などの手術について」でもお話がありますが、当院は麻酔(動物を寝かせる事)や鎮痛(動物に痛みを与えない)にも重きを置いています。
その子その子に合わせた麻酔法を行い、安全安心の麻酔処置を行っています。
よくやられがちな、一つの薬で麻酔から鎮痛までのすべてを行う危ない麻酔は行いません。また、ただ麻酔薬を投与するのではなく、動物の状況や手術内容などを吟味し、薬のさじ加減をしています。このさじ加減が麻酔においての最重要なものとなります。

当院では、数種類の薬を少しずつ使用して、最大限の効果を得る「バランス麻酔」と、動物に痛みが加わる前に鎮痛薬を投与する「先取り鎮痛」を実践しています。
また鎮痛薬も数種類を使い分けることで、鎮痛薬が切れる時間を無くし、動物が痛がるタイミングをなくしています。

動物たちは「あの病院の手術は痛くなかったよ」と飼い主様にお話しをしてくれません。
麻酔は手術において縁の下の力持ち的な存在で、飼い主様に当院の麻酔の良さや他院との比較も分かりにくいと思います。

当院は麻酔・疼痛管理に関して学会発表や論文投稿を積極的に行い、学会などで一定の評価も頂いております。当院の勘違いではなく、一定の評価に裏付けられた自信を持って麻酔処置を行っていますので、ご質問やご不安なことがございましたら、いつでもお尋ねください。

※当院のバランス麻酔・先取り鎮痛の流れ
当院のバランス麻酔・先取り鎮痛の流れ

上記のように、さまざまな薬を組み合わせる事で、動物達を安全に、そして安心して麻酔処置を行う事ができます。

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