〈歯科専門診療はこちら〉横浜どうぶつ歯科

ヨーロッパ小動物歯科口腔外科認定医(GPCert)

歯科

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皮膚科治療について

当院の皮膚病への考え方

動物病院では皮膚病の動物達が非常に多く来院されます。それらの中で、動物の皮膚病は大きく分けて、治るものと治らないものに大別されます。治らない皮膚病に関しては、動物自身の体質に関与していることが多く、残念ながら完治が望めないケースとなります。

 

完治が難しい症例に対し、完治を目的として治療を行うと「薬剤量が増える」「医療費が増える」その結果、飼い主様の負担が増える。しかも治らない。このように、治療を続けること自体が困難となっていくケースがございます。

 

当院では、その子の皮膚病が治るものか治らないものかをしっかりと見定め、患者様と動物の考えなどに沿ったその家族独自の治療法をご提供致します。

 

※当院には皮膚科の専門医、認定医が在籍しているわけではございません。専門医、認定医による診断、治療をご希望の方はご紹介いたしますので、お申しつけください。

完全に治る皮膚病

→完全治癒を目指します。

残念ながら治らない皮膚病

→皮膚の状態を悪化させずに、良い状態を維持することを目指します。

当院の皮膚病治療方針

  • Point01皮膚病の原因を追究する
  • Point02飼い主様、動物に寄り添った治療目標(ゴール)
    を決める
  • Point03飼い主様、動物が続けられる治療方法を提供する

皮膚病で一番の問題とされる「かゆみ」のコントロールを副作用が少ない治療法を組み合わせて実践します。
「痒いからかゆみ止め、細菌がいるから抗生物質」ではなく、なぜかゆいのか、なぜ細菌が皮膚に悪さをしているのかを追究し、飼い主様と動物が無理せず継続できる治療方法を提案し、動物病院と一緒に実践していきます。やみくもに治療をしません。

 

また、「家でシャンプーしてください」や「この薬飲んでください」などの飼い主様だけが頑張る治療ではなく、私たち動物病院のスタッフとともに、一緒に皮膚病に対して取り組みましょう。

皮膚病の原因

皮膚病は原因が1つではなく、複数の要因によって引き起こされます。

 

当院は、アレルギーや脂漏、乾燥肌などの個人的な内部の要因と細菌や真菌などの外部の要因が掛け合わされることによって皮膚病が発症するととらえています。

 

どちらかの要因を抑えれば皮膚病は改善すると思われます。

皮膚病治療のポイント

皮膚病を改善させるためには、何が原因となっているかを知ることが重要と考えます。

 

アレルギーに関しては、動物アトピー・アレルギー・免疫学会に所属している獣医師が診断致します。
アレルギー検査に関しては動物アレルギー検査会社に依頼しています。効果がある治療を行うには正確な診断が必要となります。料金、方法などに関していつでもご相談下さい。

 

そして、
皮膚病は一つの治療法で改善を見込むのではなく、以下の治療法を組み合わせる事で最大限の治療効果を発揮します。

薬浴・トリミング

「薬浴・トリミングについて」をご覧ください。皮膚病において、薬浴は非常に大事なものと考えます。シャンプーへのこだわりやマイクロバブルについて記載しております。

お薬

お薬は内用薬、外用薬、注射薬に分けられます。

 

内用薬
抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス剤、ステロイド、抗ヒスタミン、免疫抑制剤など多岐にわたります。これらの薬を組み合わせる事で、それぞれの薬の量を減らします。また、飼い主様がご不安になる「ステロイド」ですが、量と期間を守れば有効なお薬です。脱ステロイドではなく、ステロイドをうまく使う事をご提案します。
外用薬
外用薬は内用薬と違って、効果が部分的です。そのため。副作用も発現しにくいと言われています。しかし、動物にぬるい場合には、塗ったことで動物達の舐める行為を助長することがあります。塗り方にはコツがありますので、処方時にご説明致します。
注射薬
薬が飲めないし塗れない場合には注射での対応をしています。また、減感作療法や免疫療法などは注射での対応となります。
犬の皮膚病の代表とされる犬アトピー性皮膚炎は、完治を目指すのではなく、良い状態を維持することを目的とした病気です。
この犬アトピー性皮膚炎を完治させる可能性がある唯一の治療法は「減感作療法」と言われています。当院でも、この減感作療法を実施して皮膚炎症状が大きく改善したケースがございます。お悩みの場合には、是非ご相談下さい。

食事療法

食事による皮膚病も多く見られます。漠然と皮膚用のごはんを食べるだけでは改善が認められません。
食事に含まれるなんの物質が皮膚病の原因となっているかを調べ、その結果に沿った食事をすることで皮膚病が改善します。
また、一般的に高いと言われている処方食を当院の患者様限定で20-22%オフでご提供しています。原因に基づいた処方食を安くご提供致します。ご相談下さい。

スキンケア

動物においてもスキンケアは重要です。しかし、人間と違って動物達は被毛に覆われています。クリームや軟膏などを塗ると、皮膚に浸透せず被毛に付着し、結局汚れてしまうケースがございます。保湿剤にもさまざまな種類がございます。その子に合ったものをご提案致します。また、サプリメントによるスキンケアも十分に効果を発揮します。ご相談下さい。

当院での皮膚病治療例

6週間でとても良くなりました!!

初診(第0病日)

状態

  • 痒みレベル10/10
  • 臭気10/10
  • フケ10/10
  • 病気の改善度0/100
初診時の状態
  • 強い痒みと痂疲(ふけ)が多く、臭気も強い。
  • 抱っこをすると、皮脂やふけが大量に付着する。
  • 元気と食欲は低下ぎみだが、何とか維持できている。
  • 他院でかゆみが酷い時だけ薬を処方されていた(ステロイド?)
治療開始前のヒアリングと
ご提案
  • 原因追究の重要性(診断をつける、治る皮膚病かどうか)
  • 検査や治療にかかる費用と労力
  • 治療ゴールの設定(10点を目指すのか、50点もしくは100点をめざすのか)
  • 100点を目指して80-90点で維持できれば良好のケースとご説明
実施治療内容
  • 内服(抗生物質)
  • ゴール設定をご家族で相談してもらう。

2回目の診察(第8病日)

状態

  • 痒みレベル9-10/10
  • 臭気9-10/10
  • フケ10/10
  • 病気の改善度10/100
症状 抗生物質によって軽度の改善は見られたが、大きな変化はない
治療方針 家族でのご相談の結果、100点を目指す事となった。
実施検査
  • 甲状腺ホルモンを含む、一般血液検査
  • アレルギー検査(強度、IgE、リンパ球)
  • 被毛検査
  • セロハンテープ検査
検査結果
  • 血液検査 外部検査のため結果は後日
  • 被毛検査:糸状菌、ニキビダニなどは検出されず
  • セロハンテープ検査:有核細胞多数、球菌主体、マラセチア多数
実施治療内容
  • 内服(抗生物質、ステロイド、抗ヒスタミン、抗真菌剤)
  • 薬浴(マラセチア対策シャンプー、マイクロバブル、保湿)
  • 処方食(アレルギー用処方食)
  • サプリメント(アンチノール)

3~6回目の診察(第15~36病日)

  • 状態

    • 痒みレベル9/10
    • 臭気9/10
    • フケ10/10
    • 病気の改善度10/100
  • 状態

    • 痒みレベル6/10
    • 臭気3/10
    • フケ3/10
    • 病気の改善度40/100
  • 状態

    • 痒みレベル3/10
    • 臭気2/10
    • フケ2/10
    • 病気の改善度60/100
  • 状態

    • 痒みレベル2/10
    • 臭気1/10
    • フケ1/10
    • 病気の改善度70/100
実施治療内容
  • 週1回の免疫療法
  • 週一回の薬浴(マラセチア対策シャンプー、マイクロバブル、保湿)
  • 内服(抗生物質、ステロイド、抗ヒスタミン、抗真菌剤)
  • 処方食(アレルギー用処方食)
  • サプリメント(アンチノール)
症状 治療回数を重ねるごとに、皮膚の状態が改善された。

7回目の診察(第43病日)

状態

  • 痒みレベル0-1/10
  • 臭気1/10
  • フケ0/10
  • 病気の改善度90/100
症状 治療によって、臭気・痒み・フケがほとんどなくなった。
飼い主様の満足度も高い。

治療開始 5ヵ月後

状態

  • 痒みレベル1/10
  • 臭気1/10
  • フケ0/10
  • 病気の改善度90/100
症状 薬浴と内服で皮膚が良い状態をキープしています。臭気・痒み・フケもほぼありません。
治る皮膚病ではないので、良い状態を維持することが目標となります。

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