避妊去勢などの手術について

実際の手術をご想像いただくために、避妊手術を例に手術前の準備から手術後の管理までの流れを解説いたします。
その他の手術に関しても、手術の必要性、内容や手順、術後の状態などをきちんとご説明し、
飼い主様とよく話し合って進めていきます。

手術当日までに

1.手術のご相談とご説明

一般身体検査 体重測定、聴診、触診、視診等による身体検査を行います。
手術の説明:
避妊手術に関しては、「やらなければならない手術」ではありませんので、手術によるメリット、デメリットをご説明したのちに、手術をするかどうかを決定します。また手術の時期に関しては様々な意見がございますので、ご相談ください。その後、手術の手順や術前検査、入院期間、費用などについて詳細にご説明いたします。

2.術前検査

血液検査を中心に行います(7~8000円)。必要な場合にはレントゲン撮影(2枚 6000円)、超音波検査(3000円)を行います。ここで異常所見が得られた場合には、手術を延期もしくは中止に致します。

3.手術日の決定

現在、当院の手術日は水・木・土・日のお昼の時間となっています。安全に麻酔処置および手術を行うために、手術予定を詰め込むことはいたしません。緊急手術を除き、お昼の手術は1日1件と定め実施しております。前もって手術日の確約がお望みの場合には、お電話で先に手術日の予約を行い、手術日までに検査に来て頂ければOKです。

4.手術当日までの注意事項および同意書のご説明

手術当日までにご質問やご不安がございましたら、いつでもご相談ください。問題が解消されるまでご説明致します。動物に体調不良がございましたら、すぐにご連絡ください。また、手術に向けてトリミングやシャンプーをする必要は特にございません。手術日までは、動物達と変わらぬ日常をお過ごしください。

当日

  • お預かり:朝9時~11時までにお預けに来てください。
    獣医師による最終チェックを行いお預かり致します。
  • 手術を見学:11時にご来院ください。手術開始まで、動物と一緒にお待ちください。
    ※午前診察が終わり次第、手術を始めます。
    外来次第では開始が大幅に遅れる場合もございますので、ご了承ください。
  • 食事について:前日の食事は夜9時までにお済ませください。手術当日の朝ごはんは与えずに、飲水に関しては朝7時まではOKです。また、動物によって絶食等の指示は異なる場合もございます。詳しくは獣医師もしくはスタッフにお尋ねください。

1.一般状態のチェック

食事の有無や体調に変化がないかをチェック

2.手術前に行う処置

血管確保(ここから麻酔薬や点滴を入れます)
再検査が必要の場合には検査
術前投与、静脈輸液、酸素室での治療を開始

<当院で手術時に使用しているお薬の一部です>

手術時に使用しているお薬
手術時に使用しているお薬

3.麻酔開始

1.動物の最終チェックを行って麻酔を始めます。
2.麻酔器から直接酸素を嗅がせながら注射麻酔薬を投与して導入します。
3.動物が寝て、気管チューブを設置したら、吸入麻酔を開始します。
4.心拍数や血圧などを測定するモニターを装着します。
5.毛刈りと消毒を行います。
6.術者が手を洗い、ガウンを装着します。
7.滅菌されたドレープや手術器具を出します。

麻酔風景1 麻酔風景2 麻酔風景3
麻酔風景4 麻酔風景5 麻酔風景6

4.手術開始

  • 入院室から手術の見学ができます。
  • 1回使い捨てのガウンやドレープを使用していて衛生的です。清潔ですのでご安心ください。
  • 縫合糸は体の中で溶ける上質な糸を使っています。生体反応は極少量ですのでご安心ください。
  • 手術の終わりに局所麻酔を実施します。当院では数種類の痛み止めを積極的に使用しています。何もわからず手術を受けている動物が痛い思いをしたら可哀そうです。当院の術後は痛くありませんので、ご安心ください。
  • 手術風景 麻酔1 麻酔2 麻酔3

  • アクロサージ 当院ではマイクロ波を用いた外科手術用エネルギーデバイス「Acrosurg.(アクロサージ)」を導入しました。この医療機器のおかげで、今まで以上に短時間で安全な手術を行う事が可能となり、動物たちへの負担が軽減できます。

【手術動画】小型犬の去勢にAcrosurgを使用

【手術動画】避妊手術にAcrosurgを使用

5.覚醒

吸入麻酔を中止し麻酔から覚まします。穏やかに起こす事が重要で、麻酔で特に重要な部分です。穏やかに自発呼吸が戻り、酸素室へ移動します。
高濃度の酸素を吸入しつつ、静脈点滴を実施します。

6.帰宅

動物の最終チェックを行い、帰宅します。当院では鎮痛管理を積極的に行っておりますので、自宅に帰っても痛みはなく、ゆっくり休むことができます。
※麻酔からの覚めが悪いなどの場合には入院します。


<注意点>

抜糸は術後10日~14日に行います。傷口を舐めないように管理をお願いします。抜糸に予約はいりませんので、診察時間内にご来院ください。
縫合部には保護テープが貼ってあります。これは、早いと次の日に取れてしまいますが、傷が開いていなければ、再度貼る必要はありません。
手術当日の夜ごはんは無理にあげる必要はありません。麻酔の影響により、嚥くだ(飲み込み)が弱い場合があり、食塊がのどに詰まる恐れがあります。どうしても食事が必要な場合には、ほんの少しを直接手から動物の様子を見ながらあげてください。
気管にチューブを入れて、全身麻酔を行っております。そのため、術後数日は咳が出やすいかもしれません。ひどい場合にはすぐにご連絡ください。
入院・手術の際には飼い主様の本人確認書類の提出が必要となります。


ここまで、当院の手術の流れをご紹介させて頂きました。

去勢や避妊手術はどこの病院でも行われる手術なので、簡単な手術と思われがちですが、実は安易に行われるが故に、ヒューマンエラーによる医療事故が起こる確率が比較的高いと考えられています。

去勢や避妊手術も病気の手術と変わりません。動物を麻酔で寝かせて行います。
獣医師や看護師の不注意により取り返しのつかない状態になることも考えられます。

当院では安全と安心を第一に手術を行うために、痛みや清潔に対してすごく気を使っています。

そのため、他院より検査及び手術費用の合計が少し高額になるかもしれません。

かけがえのない動物達が安全で痛みのない手術が受けられることが第一と当院では考えております。

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